泌尿器科は、男女問わず幅広い年齢層の方が対象となる診療科です。以下のような症状がある方は、お気軽にご相談ください。
尿道炎や膀胱炎、前立腺炎などが原因となります。特にクラミジアや淋菌などの性感染症では、排尿時の強い痛みや尿道からの分泌物(膿)を伴うことがあります。膀胱炎は排尿の回数増加や残尿感を伴うこともあります。検尿や尿道分泌物の検査を行い、原因に応じた抗菌薬治療を行います。
前立腺肥大症が代表的な原因であり、加齢とともに発症リスクが高まります。前立腺が尿道を圧迫することで、排尿に時間がかかる、力まないと出ない、途中で途切れるといった症状が現れます。前立腺の大きさを確認するための超音波検査や、尿流量測定を行ったうえで、薬物療法や生活習慣の見直しを提案します。
夜間頻尿は、前立腺肥大症や過活動膀胱、または心不全や糖尿病などの全身疾患のサインである場合もあります。原因に応じて内服薬を用いた治療や、生活指導(塩分制限・水分摂取のタイミングの調整)を行います。
排尿してもスッキリしない、まだ尿が残っているような感覚がある状態です。膀胱がうまく収縮しない場合(神経因性膀胱)や前立腺肥大症により尿が出きらないことが原因となります。膀胱内の残尿量をエコーで確認し、必要に応じて治療を開始します。
皮膚炎や真菌(カビ)感染、性感染症(性病)などが原因となることがあり、かゆみ・赤み・ただれなどの症状を伴います。外用薬や内服薬による治療を行い、必要に応じて皮膚科との連携も図ります。
肉眼で確認できる血尿(肉眼的血尿)と、尿検査でのみ分かる潜血(顕微鏡的血尿)があります。尿路結石、膀胱炎、前立腺炎、尿路腫瘍(膀胱がんや腎がん)などが原因となることがあります。尿検査・エコー・CT・膀胱鏡などの精密検査を通じて原因を明らかにします。
クラミジア、淋菌、マイコプラズマなどの性感染症では、尿道からの膿や排尿時痛が典型的な症状です。自覚症状が軽くても感染していることがあり、パートナーとの感染対策も重要です。PCR検査や培養検査により診断し、適切な抗菌薬で治療します。
EDは加齢のほか、生活習慣病(高血圧・糖尿病・高脂血症)やストレス、睡眠障害などが関係します。問診や血液検査を行い、必要に応じてバイアグラ・レビトラ・シアリスなどのPDE5阻害薬による治療を行います。
早期には無症状のことが多く、健康診断などでPSA(前立腺特異抗原)値の上昇から発見されます。当院では採血によるPSA検査のほか、前立腺エコーやMRIによる画像診断も行っています。必要に応じて連携病院での生検もご案内します。
頻繁にトイレに行きたくなる、またはくしゃみや笑ったときに尿が漏れるといった症状は、過活動膀胱や腹圧性尿失禁と呼ばれる疾患が原因です。骨盤底筋のゆるみや加齢、出産歴などが関与します。薬物療法、骨盤底筋トレーニング、生活習慣の見直しなどで改善が期待できます。
女性に多い膀胱炎が主な原因で、排尿時の灼熱感や頻尿、残尿感を伴うことが一般的です。原因菌を特定するために尿検査を行い、適切な抗菌薬での治療を行います。再発を繰り返す場合は、生活習慣や水分摂取の見直しも必要になります。
女性は尿道が短く、細菌が膀胱に侵入しやすいため膀胱炎を起こしやすい体質です。繰り返す場合は、性交後の感染予防や排尿のタイミング、免疫力の低下などを考慮し、予防的抗菌薬の使用も検討します。
膀胱炎、膀胱結石、婦人科疾患(子宮筋腫、卵巣嚢腫など)との鑑別が必要です。泌尿器科的な原因か婦人科的な原因かを見極めるため、尿検査・超音波検査を行います。
濃い色や悪臭を伴う尿は、脱水や感染症、または特定の食事やサプリメントの影響もあります。尿検査により、白血球や細菌、たんぱくなどの異常がないかを確認します。
カンジダや細菌性膣炎、接触皮膚炎などが考えられます。市販薬で改善しない場合は、専門的な診断と治療が必要です。外用薬の処方や生活指導を行います。
自覚症状がない場合でも、性感染症にかかっていることがあります。特にクラミジアやHPVは無症状のまま進行することが多く、放置すると不妊症の原因になることもあります。当院ではPCR法などの精度の高い検査を行っております。
高齢者では前立腺肥大症や膀胱の筋力低下、神経の異常(神経因性膀胱)などにより尿が出にくくなることがあります。症状が進行すると尿閉と呼ばれる状態になり、自力で排尿できなくなることもあります。尿量測定や残尿測定、超音波検査を行い、薬物療法やカテーテル導尿が必要になることもあります。
尿失禁にはいくつかのタイプがあり、高齢者では切迫性尿失禁(急に尿意を感じて間に合わない)や、溢流性尿失禁(膀胱に尿がたまりすぎて漏れる)などがよく見られます。生活指導や薬物治療、骨盤底筋体操の指導、場合によっては導尿や手術も検討されます。
夜間の頻尿は、膀胱容量の低下、水分摂取のタイミング、心不全、睡眠障害、利尿薬の影響など様々な要因が関係します。日中と夜間の尿量バランスを記録する排尿日誌や、尿検査、血液検査をもとに総合的に判断し、治療方針を立てます。
在宅介護中に多いお悩みとして、失禁やおむつの選定、導尿の管理、排尿困難があります。当院ではご家族や介護スタッフへの説明や指導も行っており、訪問看護との連携、生活に即したアドバイスが可能です。
高齢男性に多く見られる疾患で、排尿に時間がかかる、尿が細い、夜中に何度もトイレに起きるといった症状が特徴です。前立腺の大きさや膀胱の状態を確認するために、エコーや尿流測定、残尿チェックを行い、薬物療法または手術を検討します。
高齢男性に多く見られる疾患で、排尿に時間がかかる、尿が細い、夜中に何度もトイレに起きるといった症状が特徴です。前立腺の大きさや膀胱の状態を確認するために、エコーや尿流測定、残尿チェックを行い、薬物療法または手術を検討します。
5歳を過ぎても週に数回以上おねしょが続く場合は夜尿症と診断されます。成長に伴い自然に治ることもありますが、生活指導(就寝前の水分制限、排尿の習慣づけ)や、必要に応じて薬物治療(抗利尿ホルモン薬など)を行うことで改善が期待できます。心理的要因や便秘の影響がある場合もあり、総合的なケアが大切です。
小児でも膀胱炎や尿道炎になることがあり、排尿時の痛みや頻尿が見られます。尿検査で炎症の有無を確認し、抗菌薬での治療を行います。特に女児は尿道が短く膀胱炎を起こしやすいため、排尿後の拭き方や衛生面の指導も重要です。
膀胱が過敏になっている状態(過活動膀胱)や、排尿のタイミングがうまくつかめない行動性の問題が原因のことがあります。排尿日誌をつけながら排尿パターンを確認し、生活指導や必要に応じて内服薬で治療します。
外陰部や陰茎の炎症は、清潔に保てていないことや、感染・かぶれ・湿疹が原因です。洗浄方法や薬の塗布などで改善することが多く、慢性的な場合はアレルギーや皮膚疾患の可能性も考慮します。
包茎は多くの男児に見られ、思春期までに自然にむけることが多いですが、繰り返す炎症や排尿困難がある場合は治療対象になります。陰嚢の腫れは精巣水腫や鼠径ヘルニア、精巣捻転など、早急な診察が必要なケースもあります。